障がい者雇用での業務切り出しの方法 | ESJコンサルティング

障がい者雇用での業務切り出しの方法

  1. 目次
  2. なぜ障がい者雇用で業務切り出しが求められるのか
  3. 業務切り出し手順
  4. 業務切り出しの前提
  5. 配属部署の選定
  6. 業務の洗い出し
  7. 注意点
  8. 障がい適正
  9. マニュアル化
  10. 窓口の統一
  11. まとめ

障がい者雇用で多くの企業が壁に当たるのが、障がい者の担当する業務の創出、いわゆる業務切り出しです。

しかし、業務切り出しを成功させることは、企業活動全体にプラスを与えることも大いに可能です。

自社にあった業務切り出しを成功させるために、障がい者を雇用する際の業務切り出しの方法をお伝えします。

なぜ障がい者雇用で業務切り出しが求められるのか

障がい者雇用を始めようと考えたきっかけは何でしょうか。

多くの企業は障害者雇用促進法の法定雇用率により雇用義務が発生し、「では雇用をしなければいけない」と動き出すというケースが多いです。

それはつまり、「この業務を任せる人を雇用したい」という、一般社員の雇用とはスタートがそもそも違く、結果としてこれが「業務切り出し」が必要となる理由です。

そして、単に先に挙げた法定雇用率達成を目的として雇用をした場合、業務ミスマッチや配慮不測で早期離職につながり、また採用活動という悪循環につながる場合が非常に多いです。

このような状態にならないためにも、業務切り出しを適切に行い、明確にその業務を担当する障がい者採用を行うという方法をとる必要があります。

そして、明確な業務があることで、どのような障がい特性の方を採用すべきかというターゲットの絞り込みを行うことができます。

この手順をしっかりと行い採用活動を行うことが、障がい者雇用を成功させることにつながります。

では、どのように業務切り出しを行うのか、順に確認していきましょう。

業務切り出し手順

業務切り出しの前提

障がいのある方一人ひとり、同じ障がい名であっても症状やその程度、得意不得意は個々人で異なります。

ただし、ある程度万人が取り組みやすい作業をまずは考えてみることが大切です。

自社の業務で、以下のような業務がないか考えてみましょう。

・専門技術や知識を要さない業務

・日々行う反復業務

・コミュニケーションを求められない業務

・スケジュールに余裕がある業務

・黙々と作業を行う業務

・判断や意思決定が不要な業務

 

これらの業務は、一般的に障がいの有無に関わらず比較的取り組みやすい業務とされます。

この前提を踏まえて、業務切り出しを考えていきます。

配属部署の選定

まず、自社のどの部署に配属するのかを決定しましょう。

各部署の就業環境や受け入れ余裕、業務はあるかどうかといった視点で選定を進めます。

その際、各部署の業務内容が不明確な場合には、先に挙げたような業務はないか各部門へヒアリングを行いましょう。

この際、詳細までヒアリングを行う必要はありません。

必要以上のヒアリングは各所の業務にも支障が出ることが想定されます。

よって、現段階では該当の有無を確認しましょう。

そして、それらの結果を踏まえ、おおよその配属部署の決定を行います。

業務の洗い出し

配属部署を決定した段階で、詳細な業務の洗い出しを行います。

これは部署の既存社員の協力が必要となるため、スケジュールには余裕をもって進めるようにしましょう。

まず、部署内の仕事の大区分の仕分けを行いましょう。

次に、大区分から詳細な業務内容の洗い出しを行います。

例えば、以下のようになります。

【大区分】

事務作業

【詳細業務】

・郵送事務

・受電対応

・備品管理

・来客対応

大項目で考えるのではなく、詳細業務まで洗い出しを行うことで、障がいが取り組みやすい業務を見つけやすくなります。

詳細の洗い出しができたら、それぞれの業務工数と業務難度を振り分けます。

結果、部署内の各業務とそれらの詳細が目に見える状態となります。

この中で、障がい者が取り組みやすい業務は何かを決め、その業務に対して求人を行うことで、採用や雇用後のミスマッチの可能性を大きく減らすことができます。

注意点

業務切り出しを行う際の注意点について説明します。

大きく3点あり、「障がい適正」「マニュアル化」「窓口の統一」があげられます。

障がい適正

丁寧に業務切り出しを行い、しっかりと業務まで用意をしたにも関わらず、障がい適正を考えずに選考を行っては、元も子もありません。

「この業務であれば、こういった障がいを持った人ならば皆できるだろう」等の先入観を持つことはよくありません。

同じ障がい名であってもその特性や症状は個々人で違うので、実際に候補者から症状や配慮事項を確認し、その業務適正があるかどうか確認するようにしましょう。

障がい名ではなく、本人の特性と業務のマッチングをしっかりと確認することで、採用の成功や雇用後の定着が期待できます。

マニュアル化

業務切り出しを行う際に、並行してマニュアル化を行うことで、実際に雇用後にスムーズに業務を行えるようになります。

また、すでにマニュアルがある場合であっても、内容を確認し社内の暗黙のルールや独自の作業などで記載されていないものがないか確認しましょう。

実際に「マニュアルならすでにあるよ。」と、既存マニュアルを雇用した障がい者へ渡したけれども、社内では当たり前になっている独自ルールの記載が無く、マニュアルを理解できず業務を行えなかったという事例があります。

マニュアルは、社内外誰が見ても作業が行えるレベルで用意をすることで、誰もが問題なく作業を行えるものになります。

また、その効果として、障がい者社員だけでなく一般社員も業務フローの再確認や可視化を行うことができることで、業務効率の向上につながるケースもあります。

作業工数はかかりますが、一度丁寧にマニュアルの作成を行うことをお勧めします。

窓口の統一

障がい者業務の社内窓口は、1箇所に統一することをお勧めします。

部署の障がい者担当者からの相談はこの人、働いている障がい者からの相談はこっちの人と担当を分けてしまうと、情報共有の手間や混乱が発生し、問題の複雑化にもつながります。

一方、この窓口を統一することで、状況の把握が比較的容易になり、対応を行いやすくなることは容易に想像できるかと思います。

社内の障がい者雇用窓口は、一つに統一することをお勧めします。

まとめ

本記事では、障がい者採用での業務切り出しについて解説をしました。

業務を細かく分類し、その業務と障がい者の適正をしっかりと見極めることで、採用活動の成功、職場定着につながります。

また、弊社ESJコンサルティングでは企業の障がい者雇用に関わる全般サポートを行っております。

弊社サービスについても、是非一度お問い合わせください。