日本の行政機関の、eスポーツへの関心と認知について | ESJコンサルティング

日本の行政機関の、eスポーツへの関心と認知について

  1. 目次
  2. 国の中枢機関は、eスポーツに可能性を感じている
  3. 経済産業省の所感について
  4. 文部科学省も、「eスポーツ」強化支援の準備をしている
  5. eスポーツに関する商標登録に関して
  6. 最後に私の所感

ESJメディアをご覧いただきありがとうございます。代表の宇田川です。

弊社はeスポーツを活用した障害者の雇用支援を実行しております。

我々がeスポーツに非常に魅力を感じていることもありますが、この事業の立ち上げにあたり市場調査を実施致しました。

その結果、一定以上の可能性があると実感しておりますが、事業としての成長を考えた場合、国としてeスポーツを推進していくのか?ということも重要となります。

本記事では、日本がeスポーツにどの程度力を入れているのか、また弊社のリサーチも一部公開いたします。

加えて、弊社は障害者に関わりのある事業会社のため、eスポーツと障害者の関わり合いについても、国がどのように考えを持っているか、ご共有いたします。

本日もどうぞお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。

※随時最新の情報を追加してまいります。

国の中枢機関は、eスポーツに可能性を感じている

国の中枢機関は、早い段階からeスポーツの可能性に気づいていました。

調査の実施だけでなく、実際に行動している部分も多く、今回紹介する以外にも国がeスポーツに関して情報をまとめたり、所感を述べているものは複数ございます。

今回はオフィシャルな情報を含め3点ご紹介します。今後企業がeスポーツを導入する時の検討材料としても、ご活用いただけると考えております。

経済産業省の所感について

Z世代への認知拡大についての有用性の情報を早い段階から公開しており、マーケティングへの利用価値があることを発信されていました。

実際、eスポーツは、特に若者層を中心に急速に普及している分野であり、若年層との接点を持つ企業にとって、積極的な取り組みが求められています。

また、Z世代はゲームを通してコミュニティを形成しており、オンライン上の人物からのレコメンドに影響を受け、購買行動につながるという調査結果も公開されています。

「令和3年度コンテンツ海外展開促進事業(Z世代におけるeスポーツ及びゲーム空間における広告価値の検証事業)」に関する報告書を公表しました

引用元:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/2022generationzadreport.html

Z世代におけるeスポーツ及びゲーム空間における広告価値の検証事業

PDFURL:https://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/contents/downloadfiles/report/2022generationzadreportsummary.pdf

 

eスポーツを用いた高齢者プログラムの優位性についても理解をしてしており、その結果、一部の地方では高齢者のためのeスポーツの大会やイベントも開催されております。

経産省との取り組みは直接関係はありませんが、面白いのが実際にご高齢の方のみで組まれた「MATAGI SNIPERS」という日本初のシニアeスポーツチームというチームも存在しており、今後高齢者もeスポーツに取り組まれる方が増えることが予想されます。

弊社との関わりはありませんが、ホームページが非常に格好いいので、是非一度ご覧になってみてください。

2)共生社会や健康長寿社会の実現、経済・地域の活性化 ここは、「共生社会に加え、昨今の「地方創生」にもつながり得る領域であり、高齢者や障害者の参画を促す施策に加え、海外事例も参考にしながら、都市対抗のリーグ戦の開催や各地域への大会用施設の設置を行ってはどうかとの提言が提案された。

引用元:https://www.meti.go.jp/meti_lib/report/2019FY/030486.pdf

「MATAGI SNIPERS」日本初のシニアeスポーツチーム

URL:https://matagi-snps.com/

このようにして、eスポーツの推進に関しての意見書をまとめて、普及のために情報を発信していました。

また、一部のプログラムの実施は事業会社とも連携し、実際の活動支援も実施されている様子です。

文部科学省も、「eスポーツ」強化支援の準備をしている

経済産業省だけでなく、文部科学省所管の日本スポーツ振興センターも活動を強めることが予測されます。

日本のeスポーツ推進は世界的にはかなり遅れてはいますが、このように進捗があっただけでも非常に喜ばしいことです。

さらには、日本政府もeスポーツの強化支援を実施することがニュース記事として取り上げられました。

以下は記事の引用となります。

 コンピューターゲームなどの腕を競う「eスポーツ」に関し、政府が五輪での採用を見据え、研究や情報収集、医科学支援に乗り出す方向で検討に入った。23日、複数の関係者が明らかにした。文部科学省所管の日本スポーツ振興センター(JSC)や関連団体、企業などが連携し、選手強化を後押しする。

若年層の人気が高いeスポーツを巡っては、国際オリンピック委員会(IOC)が五輪での採用に向けた取り組みを推進しており、今年6月下旬に新設大会の決勝がシンガポールで開催される。関係者によれば、自民党のスポーツ立国調査会のプロジェクトチーム(座長=山下貴司元法相)も近く、選手強化の支援などを盛り込んだ提言をまとめる方針で、国内でも対応が加速しそうだ。

IOCは2021年に発表した五輪改革の指針で、オンラインで競う「バーチャル(仮想)スポーツ」(VS)を「国際競技連盟と協力して五輪のプログラムに追加することを検討する」と明記した。

引用元:https://nordot.app/1033683841469580118

 

eスポーツに関する商標登録に関して

試しに私より「eスポーツ障害者雇用」というワードで商標申請をしてみました。

先にお断りをいたしますが、弊社が利益の独占をするために実施した事項ではございません。

eスポーツに関連する商標というのは日々申請されており、一般的にみて一見何の関連性もない単語とeスポーツを合わせた商標登録も存在しております。

その中で、私の商標申請が通る場合、日本ではeスポーツと障害者の関係性を一般的ではないと考えていることが推測されるため、試しに出願してみることにしました。

結果は、商標としては認められませんでした。

さらに、却下の理由を細かく記載していただいており、深い洞察や考え、理解が進んでいるということを感じることができました。

以下文章を引用します、こちらも検索していただければ実際に情報を確認頂ける内容となっております。

本商標に係る指定役務の分野では、障害者の職業生活において自立することを促進し、障害者の職業の安定を図ることが行われており、その一環として、eスポーツを通じて障害者雇用を促進する取組が行われている実情があります

引用元:経過情報紹介、拒絶通知書より

しっかりと情報調査が実施されていること、またeスポーツと障害者雇用を促進する取組について行政機関が認識していることが確認でき、今後更に意識の改革と認識の浸透が期待できると感じました。

最後に私の所感

eスポーツの実施可否について、企業が独自に取り組むハードルは非常に高いというのが現実です。

特にスポンサー契約の場合、「ビッグチームとの契約すら、投資効果がまったくない」という会社も多く、撤退が相次いでいます。

eスポーツ チームとのスポンサー契約を忌避し始めたブランド各社:「ビッグチームとの契約すら、投資効果がまったくない」

引用:https://digiday.jp/brands/sponsors-are-wising-up-to-deals-with-esports-teams-and-adjusting-spending-accordingly/

ただし、これはスポンサー契約という面で投資効果がないということになります。

雇用の促進としての活用や、ダイバーシティ推進、Z世代への企業認知増加のために、eスポーツを活用することへの意義はございます。

弊社では障害者の方にeスポーツ業務を実施していただくための、雇用コンサルティングを実施しております。
新しい障害者雇用の取り組みにご興味がありましたら、是非一度お問い合わせください。

eスポーツ×障がい者雇用【まったく新しい障害者雇用のカタチ】

 

また、障害者のeスポーツアスリートとしてのご活躍をお考えの方も募集しております。
障害をお持ちでも、アスリートとしてご活躍を目指している方も、ぜひお問い合わせください。

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